(B) 海運事情と保有船主の実態
フランス海運界は、船舶経費節減のため他の海運先進国と同様に、船団を優遇税制国籍船に切替えられた。
これらの移籍船と外国の船会社に吸収されたものを合せると、約90隻(400万DWT)以上に及んでいる。
このため、保有船腹量は85年の1,136隻、約824万G/Tから、89年には921隻、約440万G/Tに激減し現在に至っている。
なお、フランス政府は、フランス船籍を有する新造船または中古船の共有を促進することにより、フランス商船隊の量的・質的強化を図るため、1996年7月に「商船の共有持ち分の購入に対する税制上の優遇措置に関する法律」を制定した。
この法律は、政権交代に伴い97年末に廃止され、これに代るものとして商船に対する税制面における減価償却優遇制度が現在検討されている。
フランス海運業界は、国営のCGMグループと民営のDelmas Vieljeuxグループの2大グループを中心に編成されている。
フランスの主要海運会社とその保有船舶は次の通りである。