貿易関係では、フランスは90年代の初めに黒字貿易に転化して以来、好調を持続している。
特に、97年の貿易は、輸出がフラン安と輸出競争力の向上を背景に、フラン・ベースで前年比15%増の約1兆6,600億フラン、輸入は内需が低迷し同9.5%増の約1兆5,000億フランにとどまった。
この結果、貿易黒字は過去最高の1,641億フランに拡大、中でも対EU貿易黒字は約900億フランと同3倍増となった。
なお、輸出では英国、東欧、ロシア向けが、輸入では米国、日本からの伸びが顕著であった。
また、98年も97年に引き続き好調を持続しており、約1,510億フランの黒字を達成している。
98年の主要輸出入相手国をみると、EUが輸出入とも62%以上を占めている。
輸出では、ドイツが首位(15.9%)を占め、英国、イタリア、スペインが次いでいる。
輸入でもドイツが首位(17.2%)を占め、イタリア、米国、英国が次いでいる。
主要商品は、輸出では化学品、機械機器、自動車・トラクター、電気機械などであり、輸入では機械機器、化学品、電気機械、自動車・トラクター、鉱物燃料などである。
フランスの対日貿易に占める割合は2〜3%と小さいが、日本を輸出優先国と定め、92年から対日輸出キャンペーンを行い振興を図っている。