貿易関係では、ノルウェーは1996年に130億ドル、97年に111億ドルの貿易黒字を記録している。
これは、石油・ガスの輸出の好調に依るところが大きい。
ただし、98年は石油の減産・輸出の不振に依り、黒字幅は23億ドルに縮小し、経常収支も12億ドルの赤字に転化している。
ノルウェー経済は貿易依存度が極めて高く、GDPの約15%を石油収入に依存している。
大陸棚開発が進み1975年に石油輸出国となって以来、石油・天然ガスの輸出は増加を続け、現在では同国の輸出主要品目となっている。(石油・天然ガスの輸出に占める割合は97年52%、98年44%)
また、代表的な輸出産業としては、水力発電から得られる安価な電力を活用した非鉄金属や化学工業があげられる。
ノルウェーの貿易相手国はEUが中心であり、輸出の77.2%(98年)、輸入の69.3%(同)を占めている。
国別に98年の実績をみると、輸出では英国が1位(輸出総額の17.5%)で、ドイツ、オランダ、スウェーデン、フランスの順となっている。また、輸入ではスウェーデンが1位(同15.1%)で、ドイツ、英国、米国、デンマーク、日本の順となっている。
主要品目は、輸出では石油・石油製品、天然ガス、魚介類・同製品、非鉄金属、船舶などであり、輸入では自動車、船舶、航空機、産業機械、電気機械などである。
対日貿易は、日本へ魚介類・原油などを輸出し、乗用車、バス、トラック、船舶、鉄鋼などを輸入している。