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なお、最近の10年間におけるスペインの保有船腹量(100G/T以上の鋼造船)の推移は、次の通りである。

 

保有船腹量の推移

(100G/T以上の鋼造船)

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(出所) ロイド統計

 

(B) 海運事情と保有船主の実態

スペイン籍の商船は、1980年の2,767隻、8,112,245G/Tから年々縮小し、90年には2,209隻、3,726,407G/T(対80年比:46%)、98年には1,507隻、1,206,765G/T(対80年比:15%)となっている。

1990年からの8年間で、オイル・タンカーが38隻、約136万G/T、一般貨物船が163隻、約163万G/T、バルク・キャリアが29隻、約77万G/Tなど大きく減少している。

世界全船腹量に占めるシェアは、98年末現在わずか0.24%程度にしか過ぎず、近世初頭に世界最強の海上帝国として君臨した面影はない。

スペイン商船隊が、輸出入貨物に占める割合は輸入が約46%と可成り高いが、輸出は諸外国船舶との競争力が弱いため、自国船の積取比率は約15%と低い。

沿岸貿易も近年停滞しており、内航海運は内陸輸送との競争が激化している。

政府は、商船隊5ヵ年計画を実施しており、海運業の更生、競争力の強化を図るため、タンカーなどの過剰船舶の売却・老齢船の解撤、代替船の国内建造への特別融資・技術革新のための投資などを行っており、商船隊の質的向上に努めている。

スペインの主な海運会社と、その保有船舶は次の通りである。

 

 

 

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