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(3) 造船事情

 

イタリアの主要造船所、特に新造船の建造能力をもつ造船所はジェノア港を中心とするイタリア北部西岸に集中している。

アドリア海沿岸のトリエステ港とベニス港にも新造船を建造する造船所がいくつかあるが、その他南部地方の造船所は殆どが修繕を専門としている。

イタリアの大手造船所は、IRI(Instituto per la Riconstruzion Indastriale)傘下のFincantieriグループに統合され、各造船所の業務(商船建造、艦艇建造、船舶修繕、機関・機械)分担が国の管理下で明確にされている。

このため、従来推進されてきた造船業再編により削減された建造能力に見合う受注量の確保が必要とされている。

最近の10年間におけるイタリアの船舶建造実績は次の通りであるが、年々順調に伸びており98年は37隻、81万G/Tとなっている。

また、98年末手持工事量は102隻、214万G/T(うち99年竣工予定は83隻、121万G/T)となっており、不況から好転の兆しが見られる。

 

船舶建造実績の推移

(100G/T以上の鋼造船)

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(注) 1999年は98年末手持工事量による。

(出所) ロイド統計

 

 

 

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