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2.2節で述べたように、一般にエルニーニョ現象発生時には台風の発生数が少ないと言われている。それを確認するため、図2.13に台風の発生数(濃いハッチ)とエルニーニョ現象発生年(薄いハッチ)を示した。また、図2.14、図2.15にはそれぞれ東経140°を境に西部海域と東部海域に分けて同様な図を示した。参考までに、これらすべての図にそれぞれ主な発生域の海面水温偏差の経年変化を示した。図2.13から判断すると、Aoki(1985)が述べたように、エルニーニョ現象発生年の台風の発生数はその前後の年に比較して少ない傾向にある。また、Chan(1985)やLander(1994)が述べたように、図2.14に示す西部海域についてはその傾向が顕著であり、エルニーニョ現象発生年には台風の発生は明らかに少ない傾向である。一方、図2.15に示す東部海域においてその傾向はあまり顕著ではない。つまり、台風の少ない年もあるが、1972年や1992年のように、前後の年に比較して台風の発生数が多い年も存在する。

また、エルニーニョ現象と台風の発達についても調査した。図2.16には、中心気圧が950hPa以下に発達した台風の個数とエルニーニョ現象発生年、主な発達域(北緯10°〜26°、東経110°〜170°に囲まれた海域)の海面水温偏差の経年変化を示した。

 

SSTは13ヶ月移動平均値の95%信頼区間

濃いハッチは台風発生、薄いハッチはエルニーニョ現象が発生した期間

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図2.16 950hPa以下の台風の個数と海面水温偏差の経年変化

 

 

 

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