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1-3 経緯

 

1996年度において、本会の長期計画を検討する会において、今後取り組むべき課題の一つとして、地球環境を考える科学の研究及び海洋に関する研究の必要性について問題提起され、その後、本会に設置されている長期計画策定委員会における審議で、「超領域科学としての海洋研究」事業の企画・実施が決定された。

この長期計画策定委員会の審議結果に基づき本事業を立ち上げるために3回の事業説明会が開催され、学識経験者との事前の協議が積み重ねられた。

本事業の初年度である1997年度においては、事業を遂行するために海洋科学基礎調査委員会及び海洋科学体系可視化調査ワーキンググループ(1998年度及び1999年度は、「超領域科学としての海洋研究」事業委員会に統合)を設置し、海洋科学の現状と課題、超領域科学の視点に立つ海洋科学体系化の特性と役割、地球環境科学としての位置づけ、生活文化システムとの整合性などの基礎的調査研究及び立体構造目次の可視化のための実現可能性調査研究を行ない、3Dコンピューターグラフィックスによる海洋科学における情報可視化モデルソフトウエアを試作し、デモンストレーション用ビデオの制作及び進捗状況をまとめた報告書を作成した。

第2年度の1998年度では、海洋科学分野に関する基礎的調査をさらに進めると同時に試作ソフトウエアにおける表現手法の高度化及び検索システム開発など機能面の一層の向上が図った。

そして、最終年度の1999年度には、調査研究として、3題目(海洋資源、海洋教育、海岸保全管理)の基礎的事例研究を実施し、超領域科学の体系化を図る分野整理手法の確立及び科学体系論としての海洋科学と地球環境論を展開、分野整理手法によって見出される個々の海洋科学の状況からマリノロジー(海洋観;海学)を通した、地球環境論への展開を試みた。

また、3DCGソフトウエアの研究開発として、ソフトウエアの機能等の向上開発と運用開発を行うとともにその汎用化を図るため、3DCG専用機(シリコングラフィックス)で作成したソフトウエアをWindows対応CD-ROMへと移植した。

その結果、これまでの全体事業に関わる調査研究及び3DCGソフトウエアの研究開発の成果を報告書とビデオテープとしてまとめたものである。

 

 

 

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