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五月山グリーンエコー通信

1999年10月20日

五月山グリーンエコー

連絡先・池田市緑のセンター

 

9月の作業報告

真野正巳

 

9月の五月山グリーンエコーの作業は、かなり以前に植えられた孟宗竹が、ハイキングコースの桜に覆いかぶさるように繁殖し、成長の妨げになっている場所で、竹を取り除く作業を行いました。

9月の下旬ともなれば、例年ならさわやかな気候と思われますが、当日は天気に恵まれたものの暑い一日でした。

竹を切り出す作業ですが、生えている場所が急斜面のため、切り出した竹を加工する広場まで持ち出す作業が大変でした。ほんのわずか切り出しただけですが、空が明るくなり、桜の成長が楽しみです。

◆切り出した竹は、竹炭づくり用として炭焼きに適した大きさに加工し、炭焼き小屋のある杉ケ谷まで運びました。

昼は、グリーンエコーのメンバーで、キノコに詳しい人の計いで、キノコ汁の差し入れです。これがとってもおいしかった。

◆孟宗竹の話ですが、仏教徒とともに、中国江南地方から、1736年薩摩藩に伝えられたのが最初と言われています。筍は食用、材は器具用に利用されていましたが、現在では特に材の利用が石油化学製品に変わり、利用されていないのが現状です。里山を調査している人と生駒山系を歩きましたが、10年前と特に変わったのは、孟宗竹を始めとする竹林の占める面積の増大で、今のうちに手を入れないと大変なことになると話しておられました。五月山も同じ現象が起こっていると思います。

◆先日、二上山にハイキングに行ったときも、植林されたヒノキ林に孟宗竹がはびこり、竹林に衰えたヒノキが生えている現場を見て、人間が自然に手を入れて竹林を増やしてしまったのだから、人間が竹林を伐採する義務があるように感じました。

◆五月山の竹の利用ですが、竹炭を始め、花器に利用する人があったり竹ほうきに挑戦する人があったり、体を動かした作業の満足感、全員で行ったリレー方式による竹の運搬で戦中派のバケツリレーを思い出したり、楽しい終日でした。

◆持ってきた水はなくなり、暑くてどうしようもないときにいただいた水の差し入れ、ありがとうございました。

最後に、使用した鎌、ノコギリ、ナタの手入れをして解散。

 

 

 

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