4. その他、短期の受託事業
(1) 海洋循環モデルに関する技術調査
海洋自衛隊からの3ヶ月間の受託事業として、ワークステーション規模の計算機を想定した｢海洋循環モデルに関する技術調査｣を行った。海洋循環モデルを構築するにあたって考慮を払わなければならない海洋渦のような現象や、種々のスケールにわたる循環モデルに関連した海洋特性について総括するとともに、内外における海洋循環モデルの実情について調査報告した。その際、黒潮蛇行や海洋渦については、完全な数値予測だけでは成果が望めず、データ同化手法と組み合わせることによって、成果を上げえることを示した。
(2) 船舶を利用したモニタリング観測データ公開に関するデータ処理業務
国立環境研究所からの受託事業として、1999年8月から2000年3月まで｢定期船舶を利用したモニタリング観測データ公開に関するデータ処理業務｣を実施している。この目的は、1995年4月から観測を継続している日加間定期貨物船(Skaugran)、および1999年11月から観測が開始された日加間定期貨物船(得られた海洋中の二酸化炭素量を中心とする観測データ(Allegator Hope)で得られる観測データを公開するためのデータ解析法を検討･開発することにある。この業務には、若干の観測データの処理、観測概要等のメタデータの整備、データベース作成と解析等も含まれている。
(3) 循環系及び熱黒潮帯西太平洋･インドの海洋データ品質評価
海洋科学技術センターの受託事業として、｢黒潮循環系及び熱帯西太平洋･インド洋の海洋データ品質評価｣を1999年12月から受注し、関連する観測のメタデータ情報の調査を開始している。また新たなメタデータ情報の付加、オンラインデータベースの作成作業も実施する。
