2.2 衛星アルチメトリ・データの収集・整理
人工衛星アルチメトリに基づくグローバルな高精度・高分解能の重力異常分布にはいくつかの代表的な研究がある。本研究では、海面でのフリーエア重力異常データとしてスクリプス海洋研究所のD.T.Sandwellらの研究グループが1999年に発表したgrav.img.9.1を利用した。彼らの重力異常データセットgrav.img.9.1は経度0°E〜360°E、緯度72.006°N〜-72.006°Nの範囲で1分メッシュ間隔の海面重力異常値を収録している。基となった人工衛星アルチメトリデータは、Geosat/ERM、Geosat/GM、ERS、ERS-1/GM、TOPEX/POSEIDONである。(主な人工衛星データの特色については表2-5に示す。)
北西太平洋全域をカバーする高分解能重力異常データとしては他にNational Chiao Tung大学(台湾)のC.Hwangらの研究もある。これは2分メッシュで、Seasat、Geosat/GM、ERS-1、TOPEX/POSEIDONの観測に基づいている。