2] 地方における集荷力の向上
・内航フィーダー貨物の誘致方策で検討した様に、地方においては最寄りのコンテナ港を積極的に活用して行こうといった動きが見られるが、地方港における外航コンテナ航路は、方面や便数が十分とは言えない状況であり、スケジュールが合わない場合、神戸港まで陸送するケースも見られる。
・このような需要をフェリー輸送に積極的に取り込んでいくためには、地方のトラック事業者との連携をさらに高めることが必要である。
・また、地方におけるフェリー貨物の集荷方策のあり方として、地方におけるバンニング(デバンニング)機能との連携を図り、コンテナ貨物をフェリー輸送に取り込んでいくことも考えられる。
・さらに、大量輸送を特徴とする内航フィーダー輸送と、定時運航及びコンテナ1本単位の輸送に特徴を持つフェリー輸送が相互に連携しながら、西日本の顧客開拓に臨む様なケースも考えられる。
3] コスト競争力の向上
・本四架橋をはじめとした道路整備の進展や、景気低迷の長期化を背景とした運賃の相対的な低下が進むなかで、フェリー輸送と陸上輸送等、輸送機関間の競合が激しくなっている。
・フェリー事業者の運賃は、現行制度ではコストに適性利潤を加えたものを運賃の基礎としているが、平成12年10月に需給調整規制が原則として廃止されることにより、事業者間の自由競争は拡大すると考えられる。
・そのため、コスト競争力を高めていくことはフェリー事業者においても重要な課題である。
・また、フェリー輸送における効率化を進める上で、トラック事業者等との連携のもと、無人車航送の拡大を図ることも重要な課題である。