4] OD別旅行目的
次にOD別の旅行目的をみる。
○京阪神→淡路の高速バス利用通勤が顕著
京阪神→淡路ODでは、高速バス利用者の2割弱が通勤利用であるのが顕著であり、淡路島への通勤手段として定着しつつあることが伺える。同じODでも淡路サービスエリア利用者の場合は、多くが観光目的である。
逆の淡路→京阪神ODでは、高速バス利用者、旅客船・フェリー利用者とも通勤のほか通学の利用も相対的に多くなっており、両機関とも淡路島在住者の通勤・通学手段として利用されている。
○京阪神←→四国は、知人親戚訪問・帰省の割合が高い
京阪神→四国ODでは、旅客船・フェリー利用者の5割弱はビジネス利用であるが、この主なルートは、大阪―関空―徳島ルートである(n=46のうち43)。これ以外の高速バス及び淡路サービスエリア(自家用車等)利用の同ODの目的をみると、いずれも他のODと比較して知人親戚訪問・帰省の割合が高くなっている。また、逆の四国→京阪神ODでも大阪―関空―徳島ルートが主なルート(n=49のうち44)となっているが、知人親戚訪問・帰省の割合が比較的高い。京阪神と四国は比較的血縁関係の深い人々が居住していることが多いと考えられることからも、その交流の手段として各交通機関が利用されているケースが多いものと考えられる。
○その他本州←→四国は、高速バス〜新神戸経由のビジネス利用が多い
その他本州→四国及び四国→その他本州のODでは、いずれもビジネス利用の割合が高い。新神戸駅乗降者の旅行目的も比較的ビジネス利用が多いことから、高速バスは、全国から四国へ(あるいはその逆)ビジネスで訪問する場合の一つの交通機関として認知されていると考えられる。