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はじめに

 

この報告書は、「低公害・代替燃料自動車の普及促進に関する国際会議への参加協力」の成果をとりまとめたものである。

我が国では、都市部を中心として窒素酸化物、浮遊粒子状物質等の環境基準を達成できない地域が多く、都市部での大気汚染対策は緊急かつ重要な問題となっている。また、地球的なレベルでは、産業革命以降の急激な石油燃料の使用によって排出されている二酸化炭素を主因とする地球温暖化問題が指摘されるところであり、この問題への対応も近年特に重要度を増している。また、石油の可採年数は現時点で43年程度といわれ、アジア諸国の経済発展により、近い将来石油需給のバランスが崩れることが懸念されており、エネルギー資源問題の観点からも石油をはじめとする化石燃料への依存度を低下させる必要がある。石油燃料の使用による二酸化炭素排出がもたらす地球温暖化を防止し、エネルギーの安定供給確保に努めることが大きな課題である。

わが国の運輸部門においては、自動車が窒素酸化物、浮遊粒子状物質等の発生源として大きな割合を占め、また国全体の二酸化炭素排出量の20%を運輸部門が占めている。このため、環境負荷を低減し利用するエネルギーの多様化に道を開くような低公害・代替燃料自動車等の導入による循環型の運輸システムの構築が強く望まれている。

環境問題は、20世紀における負の遺産であり、我々は来る21世紀、英知と努力をもってこれらの問題を解決し後世に引き継がなくてはならない。当機構は、環境問題に関する国際協力活動を通して地域・地球環境問題およびエネルギー問題という大きな課題に対して、微力ながら貢献してきた。これらの問題の解決は一人一人の具体的行動から始まる。国際協力活動で得られた情報が、国内における市民レベルの意識の高まりへつながることを期待したい。

 

平成12年3月

財団法人運輸低公害車普及機構

会長 杉浦 喬也

 

 

 

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