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ご挨拶

 

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(財)全日本剣道道場連盟

会長 松永光

 

第17回全日本剣道道場対抗優勝大会並びに全日本小・中学生女子個人選抜錬成大会が関係各位のご支援と岡山県剣道道場連盟の主管により、文化・商業の町倉敷市において、盛大に開催されます事は私の喜びとするところであります。

昭和38年30有余の同士と共に発会いたしました本連盟は、その趣旨に賛同する同士相集まり二千会員道場を擁する団体となりました。連盟発会と時をほぼ同じく開催した全日本少年剣道錬成大会もお蔭様で34回を迎え、去る7月28日・29日、橋本龍太郎前総理大臣、有馬朗人文部大臣ご臨席のもと盛大に日本武道館で開催することができ、その歴史を重ねています。これも皆様方のご支援の賜と思いこの場をおかりし、心よりお礼申し上げます。

各道場は斯道発展の底辺をなすものです。戦後剣道復活40年余その普及発展に寄与して参りました。特に現在の活躍している一般剣士は、すべて各道場によって育てられたと言って過言ではありません。本大会はその道場の姿があらわれた大会であり、少年剣士、先輩、指導者、そして館長によってチームが編成されています。いみじくも第一回大会での選手宣誓で、"師弟同行の精神で云々"と力強く宣誓されましたが、この精神が育くまれて今日までまいりました。この精神の実践躬行こそ少年剣道を発展させ、剣道を盛大に赴かせることになると思います。

剣道の目的は、剣の修錬による人間形成の道であります。そのためには強健な身体と強固な意志、更に叡知が必要だと思います。若い時に人間完成という高い理想を持ち、剣道修業を通じて自己陶治をはかられるならば、よい成果が得られるものと思います。先生、先輩達の試合の姿を一緒に出場する少年達が学ぶことは、この面からも意義あることです。

同時に女子の小・中学生個人選抜試合が行われることは、女子剣道の隆盛に役立ち、全国の少女剣士に大きな夢を与えています。良妻賢母の家庭こそ、青少年育成に大切な事だと再認識すべきときと思います。そして剣道の経験のあるお母さん方が増える事は、剣道を一段と充実発展させることになると思います。出場選手は各道場の伝統と精神を体して、正々堂々と勝負して下さい。皆さんの奮闘を切に祈るものです。

終りに、本大会開催にあたりご協力を戴きました岡山県剣道道場連盟、その他関係各位に心から感謝の誠を捧げまして、私の挨拶と致します。

 

 

 

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