第3章 実験結果及びアンケート結果
公開実験では打上時の気象状況、打上地点からの距離別(直下から3?まで)の音圧レベルや発音間隔、発煙状祝、信号弾の飛翔状況の観測を行うとともに、参加者に対して発音信号の大きさや感じ、発煙信号の見え方や感じ、津波警報としての有効性などをアンケートにより調査したのでこれらの結果について述べる。
1. 実験結果
(1)気象状況
打上時の気象状況は次のとおりであった。風向・風速は日南市、釧路市とも打上地点の地上約1mにおける計測値である。場所は海に突出した防波堤上(両側が海)であった(図-8と9参照)。
1]日南市:
天侯:晴、気温 21.5℃
風向・風速:東の風、5.0〜7.5m/s (防波堤上2mの高さにおいて)
2]釧路市:
天侯:晴、気温 20.0℃
風向・風速:南南東の風、7.0m/s (防波堤上2mの高さにおいて)
(2)音圧レベル
音庄レベルの計測は打上地点及び見学地と同じ1?地点、2km地点、3km地点の4箇所での計測を基本としたが、日南市では地形の関係もあって1?地点が1.1?、2km地点が1.8kmであった。また、両市とも打上地点から各計測地の間に丘陵や高層建築物など音響伝播障害となるものはなかった。
使用した計測器は精密騒音計NL-14(リオン製)で、発音記録のピーク値を音圧レベルとして採用した。発音記録とピーク値の一例を資料-2に示す。
計測結果を表-1に示す。記載した数値は各回に打上げた4発音信号弾・8音の単純平均である。
各計測地の音圧レベルは直下で110dB強、1?地点で100dB、2?地点で95dB、3?地点で90dBであった。5?地点は計測しなかったが80dB以上と推定される。
平成9年度の結果と比較したのが図-10である。宮古市の記録をやや下回っているのは・宮古市では順風だったのに対し、今回は逆風傾向であったことが影響していると考えられる。平均的に見ればほぼ前回並で、距離別の音圧レベルが定まったといえる。