5.7.2 サービスの内容等についての意見
既存の海上交通センターのサービスに関する意見としては、「現状で特に問題ない」とする意見が最も多く、以下「小型船、外国船等に対する適切な指導」「操業漁船に対する適切な指導」「自船および他船の動静に関する情報の提供」「巨大船、漁船および気象に関する情報の提供」「情報通信設備の充実」「弾力的な運用」等に関する意見がこれに続いている。
それぞれの意見についての数例を以下に示す。
(巻末資料1「5.7.2 既存の海上交通センターのサービスについての意見」参照)
■現状で特に問題ない(43人)
・東京マーチスをよく利用するが、船舶の航行に十分な理解を持って管制しているので、実務者としては非常にありがたい。
・東京、大阪、備讃マーチスは巨大船に対して情報を流してくれる。非常に便利になった。
・数年前に比べて大変丁寧になった。報告、通報など気分良くできるようになった。この傾向を維持してほしい。
■外国船、小型船への対応(23人)
・無法な船舶(外国籍のノーパイ船、日本籍の小型船等)に対しての取り締まりを十分にしてもらいたい。
・入域、出域船舶(大型船)の航行管制が主体。小・中型船、漁船を含めた一貫した航行管制を実施し、海難の撲滅に力を注いでほしい。
・航法違反を漫然と繰り返すような外国船に対し、もっと強い要求を出してもらいたい。
■操業漁船への対応(16人)
・航路内を閉塞して操業する漁船をなんとかしてほしい。
・操業漁船が航路航行の妨げになっている場合でも、航路内の漁船操業を規制してくれるわけではないので、役に立っていない。
・センターが通航船舶の状況・操業漁船の状況をレーダー、巡視船艇、ヘリ等により総合的に把握しているならば、それを踏まえた上で、漁船、小型内航船を含め、全船舶の相互位置を確認し、安全航行(例えば可航水域の確保)に対する指導を行ってもらいたい。
■自船および他船の動静に関する情報提供(11人)
・他船の動静等、よりタイムリーでアップデイトな情報提供が望まれる。
・他船と衝突のおそれがある場合、両船に警告を発し、コントロールすることにより、海難の発生を未然に防止する。外国で実施しているように。
・シンガポール海峡でのVTIS(Vessel Traffic Information Service)のような他船の動静、船名等の情報提供
■巨大船、漁船および気象等に関する情報の充実(9人)
・漁船の情報が少ない。レーダーの特性によるものと思われるが、漁船、移動方向等より細かな情報をいただきたい。