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b 空気注入量検討実験

現有のミキサーパイプ(内径約40mm)を使用する場合には、空気注入量が操作可能なパラメータとなる。そこで、実船として想定した北米航路のコンテナ船の諸条件と、前記した各要素効果実験で現実的であると評価された次のパイプ入り口圧と流速時に、0〜30%の空気を注入して海洋生物損傷効果(対甲殻類)検討した。

<実船想定した北米航路コンテナ船における現実的なパイプ入り口圧力と管内流速>

○パイプ入り口圧:約5kg/cm2

○管内出口流速:約5m/sec(流量340L/分)

表II.2.2-13および図II.2.2-14には、実験結果を示した。図III II.2.2-15には、次の式で算出した損傷率(処理によって損傷を受けた個体率、以下、損傷率は全て同じ計算)を示した。

058-1.gif

損傷率は、空気注入率0〜7.5%の間では注入率を増やすにしたがってほぼ直線的に上昇する。それが7.5%を超えると上昇が鈍りはじめ、15%より多くなると反対に損傷率は低下に向かう。

この結果から、パイプ内径約40mmの現有ミキサーパイプ(1段当たり)においては、海水流量に対して7.5〜15%付近の空気注入が適していると判断される。

 

 

 

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