日本財団 図書館


(f) 循環回数実験

表II.2.2-10および図II.2.2-11には、動植物プランクトンに対する循環回数実験結果、表II.2.2-11および図II.2.2-12には浮遊物質量の変化、表II.2.2-12および図II.2.2-13には、一般従属栄養細菌の結果を示した。なお、動植物プランクトンと浮遊物質の実験データは、いずれもサイズ別に取得している。

この実験は、10回循環した場合による効果の大きさを検討した。また、通常使用している現有パイプよりも小型のパイプに関しても同様の実験を実施し、パイプの大きさによる検討も加えた。

植物プランクトン、動物プランクトン共に、10回の循環で多くの数が減少し、また、損傷細胞(個体)率も高くなっている。この結果は、浮遊物質量にも表れており、半分から1/4程度に減少している。また、一般従属栄養細菌数は、90%以上も減少している。

このような高い効果は、これまでの各要素作用実験結果には、見られなかったことである。特に、細菌類に対して高い効果が得られたのはこの実験だけであり、循環することによって損傷効果が高まることを表している。

通常パイプと小型パイプとの比較では、小型パイプの方が処理後に残存しているプランクトンの損傷率が高い傾向が見られるものの、減少数をあわせ考えると顕著な差は見られなかった。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION