あなたは、航海中に思わぬ事態に遭遇し「シマッタ、調べておけばよかった」と反省したことはありませんか。
船員法第18条(発航前の検査)に基づく施行規則第2条の2の中に「気象通報、水路通報その他の航海に必要な情報が収集されており、それらの情報から判断して航海に支障がないこと」という規定があります。
別の言葉でいえば、安全航海のための「予習」をしないさいということでしょう。
1 予習
航海経験のある慣れたところでも、海域状況、気象・海象その他種々の状況はその時々によって変わっており、同じ航海環境ということは全く有り得ません。
次のことについて予習をし、乗組員に周知しましょう。(ミーティングがよい)
○ 無理のない航海計画
○ 海峡、岬、漁船が集っている海域など航海のポイントとなる海域通過時刻、注意事項
○ 気象、海象の把握、行先き海域のこれらの予測
○ 荒天が予想される場合の避泊に適した港湾
○ 入港地の状況
○ 前記事項を勘案してのコースラインのチェック
2 復習
皆さんの学生時代の復習と同じように、航海について、航海終了後に当該航海中の反省事項、気がついたことなどをもう一度確認し、できれば記録しておくことが以後の安全航海に大いに役立ちます。
なお、そのためには、船長はもちろん当直者全員が航海中の安全に関することをノートやメモ帳に記録し(取り敢えず海図の端にでもよいが後で転記後消す)、入港後整理し「マイノート」にする習慣をつけることが大切なことです。