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原油Aは、散布率2%で分散率が32.1%となり、その後、散布率を増しても分散率がほぼ横ばいとなっている。これはミセルを形成しているものと考えられ、原油Aとの相性はあまり良くない結果である。

原油Bは、散布率3%で分散率58.8%の最大となり、散布率4%では若干分散率が低下した。

また、本調査において、それぞれの原油が固有の界面活性成分1)を含んでいることが文献調査により分かったことから、原油と油分散剤には固有の相性があり、両原油とS-7との相性は、原油Bが良好であり、油分散剤と油種との相性により分散効果に差異が生じることの検証ができた。

開発したS-7は、原油に対する散布率が2〜3%程度で分散率の最大値が得られ、散布率を増しても分散率が一定または減少する傾向が見られた。この現象は、分散性能の比較試験に用いた外国製でも見られ、原油に対する散布率は少量で効果があることが分かった。

 

参考資料

1) Gerard P.Canevari Baisic Study Revwals How Different Crude Oils Influence Dispersant Performance 1987 OSC

 

 

 

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