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この圧差は大気中よりタンク内に空気が流れ込む作用となり、流動体の溜まりにタンクからホースを挿入しタンクとホースを通気すると、圧差は流動体の表面に作用し、タンク内に流入する。ただし、原理上、ホース先端を完全に吸引物に漬けなければタンク内外の圧差が小さくなり、吸引能力は低下する。また、揚程については、真空圧760mmHg(水銀柱)=1.033kg/cm2=10mAq(水柱)となり、10m以上の吸引は不可能となる。

 

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図2-1-1 強力吸引車概要図

 

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図2-1-2 バキュームカーの原理

 

(4) 試験条件

1) 水吸引試験

1] 揚程(Hm)及び水平距離(Lm)をそれぞれ10m、20m、30mとし、組み合わせる。(例;揚程10mにおいて水平距離10m、20m、30m)

2] 吸引開始はルーツブロワを始動し、ホッパータンク内の負圧が一定となり、作業用ホース先端に取り付けられたアタッチメントから吸引を開始した時とし、吸引終了はホッパータンクが満量となった時とする。(ホッパータンクが満了になると、ルーツブロワが自動的に停止するようになっている。)

2) 油水吸引試験

1] 水平距離(Lm)を10mとし、揚程(Hm)を10m、20m、30mとして組み合わせる。

2] 水槽に水400l及び試験油を180lを投入したものを吸引供試体とする。

3] 吸引開始はルーツブロワを始動し、ホッパータンク内の負圧が一定となり、作業用ホース先端に取り付けられたアタッチメントから吸引を開始した時とし、吸引終了は2]の吸引供試体全量を吸引した時とする。

 

 

 

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