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石川被害者相談室一泊研修に参加して

 

相談室恒例となりました一泊研修は1999年12月11日・12日の両日、加賀白山荘において実施されました。会員一同緊張の中、楽しさをも期待しての参加でした。

オリエンテーションの後、早速、大聖寺署捜査第一係長田辺芳乃氏の事例によって講義が始まりました。10年前にレイプの被害に遭遇された女性の事例で、まるで恐怖の苦しみがなく、別の思いを他人ごとのように淡々と話す、泣けない状態でした。悲しみを自分でシャットアウトしているようであったと。性犯罪にからむ問題としては、対決意識を持たせる事、相手を許す気持ちはいけないということでした。

次に警察庁警視・吉田敏雄氏が「社会における被害者支援」について、後援を行った。11年10月22日、日弁連において我々相談員としても微々たる力ではありますが、人々の期待を真剣に受ける努力をしなければ、と強く意識しました。

 

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田辺芳乃氏

 

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吉田敏雄氏

 

引き続き、石川県警・警務課大家守男氏の「被害者支援」に思うと題してお話を聞きました。

「被害者支援は、幸福な人が不幸な人に手を差し伸べるものではない、いつまでも被害者ではなく、受ける方の気持ち・心を考える、被害者の心情を大事にし、その人間としての尊厳を認識した上で、被害者に納得の得られる警察活動を推進していきたい」

観察の力・面接・表現等をもって、警察としての種々のご意見を伺いました。

私たち相談員もまたそのように心かけていかなければいけないのだと思いました。

微力な我々の力ではありますが、多くの被害者の心の中の一部分でも理解し、サポートしていけたらいいなあーと思います。

 

一泊研修に参加して・O.F

 

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大家守男氏

 

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