したがって、これらの状況を総合すると、江戸川区の施設保育サービスの供給水準は、東京都の平均をかなり上回っているのではないかと思われる。
次に、江戸川区における保育サービスの供給状況を、統計データを用いて直接見てみたい。表2-2-2には、同区における保育施設数および受け入れ児童数の1993〜97年の推移が示されている。この表から、この期間、家庭保育所たる保育ママを除き、保育所などの保育施設数にはほとんど変化がないことがわかる。しかし一方、受け入れ児童数は増加しており、なかでも保育所在籍児童数と保育ママが受け入れている0歳児数の増加は著しい。この期間、区立保育所では0歳児保育を実施しておらず、この意味でも保育ママの役割は大きいといえる。また、東京都から出版されている『データで見る東京の保育』(1999)によると、江戸川区における保育所在籍児童数は、1993〜98年までの5年間において増加しており、1998年における保育施設数は76箇所、在籍児童数は8165人である。