3. 自分の健康状態が移動理由である者の状況
複数回答で設問した移動理由に関して、「自分の身体状況のため」の4カテゴリーのいずれかに該当する者を「自分の健康状態が移動理由である者」、いずれにも該当しない者を「自分の健康状態が移動理由ではない者」として、両者の特性の違いを検討した。
表3-27-1に、自分の健康状態が移動理由である者の状況を示した。自分の健康状態が移動理由である者の割合は、転入者35%、転出者33%、区内転居者26%であった。属性との関連では、後期高齢者、配偶者のいない者、仕事のない者、傷病を有する者の方が自分の健康状態を理由としている傾向がみられた。転入者、転出者、区内転居者別に比較すると、対象者全体では、区内転居者の割合が小さかった。属性別にみると、女性、後期高齢者、仕事のない者、傷病を有する者で対象者全体と同様の傾向がみられた。
傷病の状況の結果では、有病率でみる健康状態は居住移動の違いで差がなかったことを考慮すると、転入者、転出者は、自分の健康状態を実際よりも悪いと認識し、健康状態を移動理由として重視していると考えられる。