4. 現在の税金制度
税種目の分類方法はさまざまである。ここではスウェーデン税務局(Riksskatteverket)の分類に従い、スウェーデン税制を紹介する。
税金を大きく4つの種目に分類すると、以下のようになる。
A]労働に課される税金
A]-a]個人の労働に課される直接税
A]-b]労働に関して企業に課される間接税
B]資本に課される税金
B]-a]個人資本に課される直接税
B]-b]資本に関して企業(法人)に課される間接税
4-1.労働に課される税金
労働に課される税金は、所得税および社会保険料から成っている。1996年に労働に課された税金は合計5,960億クローナであり、国民一人当たり67,400クローナ負担したことになる。また、1996年労働に課された税金は、GDPの35パーセントに相当し、全税収入の65パーセントであった。(文献3])
労働に課される税金の課税対象となる収入は、給与やその他被雇用者としての利益収入、自営業者の収入、疾病補助金(疾病によって欠勤する際の所得保障)や両親保険(出産育児休暇中の所得保障)や年金といった一部の社会保険からの収入である。
この際、該当する社会保険は、労働収入が何らかの理由で減少あるいは無くなった場合の所得保障である。