しかし女性の年金生活者にとっては、付加的な給付が合計年金受給額に大きな影響を与えている。付加的な給付には、3人以上の子どもを育てた者に支給される特別手当(3子は10%、それ以上はケースにより5%プラス)、扶養する配偶者がいる者に対する手当、ヘルパーを必要とする要介護高齢者に対する手当、老齢最低所得保障、遺族年金がある。遺族年金は、本来は寡婦を貧しさから救うために生まれたのだが、仕事を持つ女性が多くなった今日でも支給されているため、自分の年金を受けている女性も遺族年金を受給できる。満額年金を受給できる就業期間を満たした女性年金生活者の26.5%は遺族年金を受給しているが、配偶者に先立たれる率が低い男性の受給者の割合は2.8%に過ぎない。