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さわやかかわら版

その5

介護は女性任せ!?

―経済企画庁が国民の生活時間を分析

 

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(99年6月27日付日本経済新聞)

 

経済企画庁経済研究所国民経済計算部では、九六年に総務庁で行った「社会生活基本調査」の生活時間データから「介護・看護」「育児」に関するデータを取り出して分析、このほど発表した。男女共同参画社会の実現を視野に入れて、「介護」「育児」を時間という側面から分析することで実状を把握するのがねらい。

これによると四〇代の有職女性で日常介護をしている人としていない人を比べた場合、介護者が非介護者より仕事時間も家事時間も長く、その分余暇活動の時間が削られてしまっている。一方二〇代〜五〇代の男性は妻が有職かどうかに関係なく、介護に費やす時間は女性の五分の一から六分の一。介護のため余暇活動時間を削り仕事や家事はセーブせずにがんばる有職女性像と、介護は女性任せの男性の姿が垣間見える。介護保険延期論が一時ささやかれたが、社会で支える仕組みが一刻も早く望まれる状況は明らかだ。

 

 

 

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