6] 大型タンカーにおいて無線修理を完了し出港、電波発射試験をしていたところ、手すり側に仮に結んであった引揚索から電波を出すごとに火花放電、タンククリーニング中のため大騒ぎとなり、危うくガス爆発は免れた。原因は引揚索が正しい止め方でなく、誘電防止の碍子も付けられていなかったことが原因。
7] 入渠中、作業員が乾ドックの側を通行中足場が悪くよろめき、ドック端に付けられてある転落防止用の支え棒とロープに寄りかかったところ、棒がぬけ奈落へ落ち全身打撲を負った。
8] 充放電盤内に組込みの分流器の取替え作業中、その分流器が盤前面及び側面から見えない位置にあり、手さぐりで止めビスの確認をして、ドライバを使用していたところ、DC24V活線であったために電撃を感じ、手を引こうとして端子台に触れて、より接触抵抗の低い状態となり、大きな電流が流れて、右拇指及び指背熱傷、左小指熱傷し、10日の休業となった。
9] 修理船の配電盤内の回路の電流計測のために、把握式電流計を使用中、誤って母線(440V)の隙間にその電流計を入れたら、母線の隙間が思ったより狭かったので、結果として、母線が短絡状態となり、発生したアークにより手を火傷し、約15日の軽作業となった。また、周辺機器もかなりの損害を被った。
10] 修理船の配電盤から取り外していた計器を復旧のために、ビス止めをしていたとき見えない位置のビスを手さぐりで止めていたところ、その近くの端子台(440V)に触れて、腕に感電し火傷を負った。見た目には、たいした火傷と思わず、翌日、作業についたところ、大量の出血となり、全治までに約4週間を要した。典型的な電気火傷であり、障害が皮膚の深部の血管の周囲まで達していた。
11] 修理船の配電盤内で、主電源(440V)を遮断し、電灯回路(110V)のみを外部電源で生かすための切替え作業中、発電機のスペースヒータ電源(110V)が生きていたことを忘れていて、それに感電し、反射的に腕をひいたら、母線の角に強くぶつけて、肘の肉がえぐられた。