第7章 火災・爆発の防止
火事は、昔から「地震、雷、火事、おやじ」といって、こわいものの代表にあげられている。職場で働くものは、自分の職場から絶対に火事をださない責任が負わされている。
7.1 火災の防止
次の図は「火の三角形」と呼ばれるもので、この三角形の各辺をなしている3つのものが、火事の要素である。従って、火事を起こさないためにも、火事を消す場合にも、この三角形の辺いずれかの1つを除けばいいことを覚えておくこと。
一般に起こる火事は、まず第一に「火源」があって、周りの物に引火して燃え広がり、ついに火事になる。だから火事を起こさないためには、燃え易い物のそばで火源を作らないことが原則である。
火事も、怪我と同様に、火事のほとんどすべてが、決められたことを守らないために起こっている。
7.1.1 火気厳禁
1] 「火気厳禁」の表示がある場所では、火気(火及び火になるもの)を一切使わないこと。
2] 作業上必要と思うときでも、勝手に火気を使わないこと。
3] 発火し易いもの、例えばマッチ、ライターのようなものを持ち歩かないこと。
7.1.2 たき火
1] たき火の必要があるときには、必ず決められた責任者の許可を得ること。
2] たき火をする場合、付近に油類等があるところは避けること。また、風の強いときや延焼する心配のあるようなところも避けること。
3] ひどく火の粉の出るものは、露天で焼かないこと。
4] 必ず後始末をして、確実に消えたことを確認すること。