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一般によく使用するケーブルの構造例を図4・13に示す。

図の(a)及び(b)に示すケーブルは、電源、制御及び信号用として一般的に使用されるEPゴム絶縁ビニルシースあじろがい装ケーブルである。

ただし、EPゴム絶縁の導体許容温度は85℃であり、許容される周囲温度は、NK規則では75℃なので、75℃を超える場所に布設する場合には耐熱性のあるけい素ゴム絶縁(導体許容温度95℃のもの)を使用する。さらに、耐誘導ノイズ特性が要求される場合には、シールドケーブルを使用する。

逆に寒冷地を航行する船や冷凍庫内に布設する場合には、耐低温特性が優れているクロロプレンシースを用いることが多い。

また、暴露甲板などに布設する場合には、一般に防食層(PVC)付ケーブルが用いられる。なお、ケーブルの導体の断面積の選定にあたっては、全負荷電流が基準周囲温度におけるケーブルの許容電流値以内であり、かっ、電圧降下が規定値以下となるようにすること。(計算式については第3章3・3・4・(c)参照)

 

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図4・13 各種ケーブルの構造

 

 

 

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