一方、オペアンプの入力端子に流れ込む電流は零であるから結局オペアンプの入力端子はブリッジの平衡条件のように電流電圧とも零になる。この状態は仮想接続とよばれる。さて仮想接続の条件から次式が成立する。

設計例として電圧利得が26dB(20倍)の逆相増幅器を設計する。ただしオペアンプのGB積は2MHzとする。
図3・10の回路を用いてRa、Rbは(3・10)式により

となる。ただしfの単位はMHzである。この式より高域遮断周波数(利得が3dB下がる周波数で(3・14)式の分母が1+jとなる周波数)はfc=95kHz、利得が0dBとなる周波数はfT=1.9MHzとなる。