8・8・2 海面反射のあるときのレーダー方程式
前節の(8・11) 式で示したように、海面上をマイクロ波が伝わるときには、海面からの反射波の干渉で受信電波の電力が直接波の0〜4倍に変化をする。
その変化の様子は、(8・11)式の2πhaht/(Rλ)がπ/2(=90°) 、3π/2(=270°)、5π/2(=450°)……となるところで最大に、また、2π/2、4π/2……となるところで最小になる。このことは、図8・15に示すように空中線のある地表面を原点に、いくつかの電波のビームが合成されたのと同じ効果を持ち、地表面と最も低いビームとの角はλ/(4ha)、そして各ビームの間の角はλ/(2ha)である。