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(2) 輸送と保管の方法

CMOSにはMOS・FETのゲート酸化膜が静電気によって絶縁破壊されることを防ぐために、保護回路が入っている。しかし、輸送するときや、長期間保管するときには金属性トレイか導電性のパットに入れる必要がある。

(3) 組立配線作業のときの注意

1]帯電しやすい手袋をしないこと。また、できるだけ端子に触れないようにすること。

2]作業台は金属性のものか又は金属板を敷いたものを使用し、これを接地すること。

3]はんだごてはリーク電流の少ないものを使うこと。はんだ槽は必ず接地すること。

ピンのはんだ付けの順序は必ずグランドピン、電源ピンの順序とし、信号ピンは、最後に行うようにし、10秒以内ではんだ付けを終えるようにする。

4]組立を終わったプリント板はICの入力端子がオープンにならないように、基板の全端子をショートするか、基板全体をアルミホイールで包むこと。

5]入力端子の処理

CMOSの場合、入力インピーダンスが高いので、入力をオープンのままにしておくと、スパイクノイズ、誘導ノイズ、静電気などの影響で許容範囲以上の電圧が加わるおそれがあるため使用しない端子は、論理に合わせてVDDかVSSに必ず接続すること。また、一つのパッケージ内の未使用ゲートの入力端子も必ずVDDかVSSに接続すること。

以上のようにTTLに比べてCMOSは、静電気に対する対策が重要である。

 

6・5 メモリIC

メモリ、すなわち記憶回路にはいろいろな種類がある。代表的なアナログ型のメモリは磁気テープやレコーダであるが、ここでは電子計算機や卓上計算機などに使用されているデジタルメモリを取り上げる。(GMDSSが採用されるようになって通信分野にもデジタル通信が発達し、デジタルメモリはなくてはならないものになってきている。)

 

 

 

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