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5・3・2 周波数変調(FM; Frequency Modulation)

(1) 周波数変調の原理

 

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周波数変復調で信号波が“1”あるいは“0”のディジタル量の場合はFSK(Frequency Shift Keying)と云われている。FSKでは“1”と“0”はそれぞれ周波数をf1、f2 の2種類の正弦波で表す。例えば信号が図5・35(a)のとき、変調波(b)のようになる。この場合も変調波の周波数スペクトルは(原理的に)非常に広帯域となるが、受信側ディジタル符号を再現するためにはそれほど広い帯域の変調波は必要としない。一般には、変調周波数M(Hz)、周波数偏移D(Hz)とすると必要周波数帯幅B n(Hz)は

B n = 2M + 2Dk (5・22)

で表される。kは常数であり、1〜1.2とする。船舶用の中波・短波に使用されるFS通信(ナブテックス、DSC、NBDP)は伝送速度100ビット/秒(M = 50Hz)周波数偏移D = 85Hzであるので、kを1とすると(5・22)式よりB nは270Hzとなる。

 

 

 

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