日本財団 図書館


図5・14(a)に電力増幅回路の一例を示す。これは図5・6のトランス結合増幅回路とほとんど同じ形をしている。しかし大電流が流れるので、R3中での電力の消費を小さくするためにはR3の値を小さくしなければならず、その結果としてR1、R2の値も小さくする必要がある。また、大電流によりトランジスタの温度が上がりやすく、動作点がずれて波形がひずむことがあるし、極端な場合にはトランジスタを壊すことがある。これを防ぐためにR2の代わりにサーミスタを利用することがある。

この回路では、信号のない場合でも常に大電流が流れているので、無為に電力を消費していることになる。これを防ぐための回路として、図5・14(b)に示すようなプッシュプル電力増幅回路と呼ばれるものがある。

092-1.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION