(2) 絶縁抵抗の測定
絶縁抵抗の測定は、原則として電気機器にあっては運転の前後に行い、特に指定がなければ直流500V絶縁抵抗計を使うこと。ただし半導体素子などを含む回路の測定には十分注意して測定を行うこと。
(3) 電流の測定
交流三相回路の電流の測定は、R.S.T各相について行うのを原則とするが、三相平衡負荷の場合はS相の電流のみを測定してもよい。
(4) 電圧の測定
交流三相回路の電圧の測定は、R-S.S-T.T-R.の各相間について行うのを原則とするが三相平衡負荷の場合はT-R相のみを測定してもよい。
3・1・6 その他船内試験・検査を行う際の注意事項
(1) 検査機関及び船主監督による立会検査の際には、関係のある承認図を用意しておき、電装工事について注意事項又は指定事項があればその対策、処置等を十分検討する必要がある。
(2) 艤装検査及び性能検査(船内試験)の時期について検査機関及び船主と事前に協議し、検査スケジュールを作成しておく必要がある。
(3) 外注品(各種電気機器及びケーブル)については、試験成績書、検査機関の検査合格証明書、取扱説明書等を管理、調整しておき、試験検査中何時でも提示できるようにしておく必要がある。
3・2 発電装置
3・2・1 一般
船内における発電機の試験は発電機の製造工場における単体試験及び原動機と組合わせたときの総合試験の成績結果を参考にしながら実施する必要がある。
船内において各種の性能試験を行う場合、陸上で行った試験条件と必ずしも一致しないため試験成績の結果にも当然違った値が出てくることがある。例えば、発電機の負荷として船内の実負荷(照明設備、動力設備等)を利用するか、水抵抗負荷(負荷水槽等)とするか、更に力率調整用としてリアクトル負荷を使用するか等の負荷の条件が異なる場合には発電機の特性も違ってくるので、陸上試験はできる限りこれらの点を十分考慮した試験成績書を作成しておくことも必要である。