三相の場合も単相変圧器と同様な方法で極性試験を行う。また、平衡三相電源を使って角変位を測定する。図2.48でU-υ端子を接続し、U、V、W、に低い三相電圧を印加する。電圧V-υ、V-ω、W-υ、W-ωを測定し、ベクトル図を描けば一次と二次の関係ベクトルが得られ、角変位が求められる。 Y-△、△-Y、△-△接続も同様に求められる。
三相の場合も単相変圧器と同様な方法で極性試験を行う。また、平衡三相電源を使って角変位を測定する。図2.48でU-υ端子を接続し、U、V、W、に低い三相電圧を印加する。電圧V-υ、V-ω、W-υ、W-ωを測定し、ベクトル図を描けば一次と二次の関係ベクトルが得られ、角変位が求められる。
Y-△、△-Y、△-△接続も同様に求められる。
図2・48 角変位の測定とベクトル図
2・5・5 インピーダンス試験 短絡試験ともいい、変圧器の効率計算に必要な負荷損と電圧変動率の算定、並行運転に必要なインピーダンスの値を求めるのが目的である。負荷損は抵抗損、漏れ磁束によるうず電流損、漏れ磁束による鉄損よりなる。 (1) 試験方法 変圧器の一方の巻線を短絡し、他方の巻線に定格電流を流すにたる定格周波数の電圧を加え、図2.49の各計器で測定する。この時の電圧がインピーダンス電圧、入力をインピーダンスワットという。この時の力率は一般に低いので普通の電力計では誤差が伴いやすく、なるべく低力率電力計を使うほうがよい。
2・5・5 インピーダンス試験
短絡試験ともいい、変圧器の効率計算に必要な負荷損と電圧変動率の算定、並行運転に必要なインピーダンスの値を求めるのが目的である。負荷損は抵抗損、漏れ磁束によるうず電流損、漏れ磁束による鉄損よりなる。
(1) 試験方法
変圧器の一方の巻線を短絡し、他方の巻線に定格電流を流すにたる定格周波数の電圧を加え、図2.49の各計器で測定する。この時の電圧がインピーダンス電圧、入力をインピーダンスワットという。この時の力率は一般に低いので普通の電力計では誤差が伴いやすく、なるべく低力率電力計を使うほうがよい。
図2・49 インピーダンス試験回路
なお注意事項として次に示す。 (a) 巻線温度が上昇しないよう、速やかに測定する。 (b) いずれの端子で測定してもよいが、低圧側の接続電線の電圧降下に注意する。 (c) 測定時の巻線温度を測定しておく。 (d) タップがあるものは、全タップを測定する。 一般に船用変圧器のインピーダンス電圧は5%以下である。 (2) 基準温度への補正 得られた負荷損は基準温度に換算する。抵抗損は巻線の温度に比例し、抵抗損以外の損失(漂遊負荷損)温度に反比例するものとして次のように計算する。
なお注意事項として次に示す。
(a) 巻線温度が上昇しないよう、速やかに測定する。
(b) いずれの端子で測定してもよいが、低圧側の接続電線の電圧降下に注意する。
(c) 測定時の巻線温度を測定しておく。
(d) タップがあるものは、全タップを測定する。
一般に船用変圧器のインピーダンス電圧は5%以下である。
(2) 基準温度への補正
得られた負荷損は基準温度に換算する。抵抗損は巻線の温度に比例し、抵抗損以外の損失(漂遊負荷損)温度に反比例するものとして次のように計算する。
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