(b) 二次重畳法 図2・43のように接続して、被試験電動機を単独で運転し、その二次側に低周波補助電源による電圧を重畳し、その電圧の大きさ・周波数を加減して一次側に全負荷電流に近い電流を流して行う方法である。この場合、補助電源の周波数は主電源周波数の1/2以下でなるべく低くする。
(3) 温度上昇推定方法
温度上昇推定方法は、鉄損による温度上昇試験と、抵抗損による温度上昇試験とを別々に行い、両試験の結果から全負荷時の温度上昇を推定する方法である。
(a) 推定法1
(i) 鉄損温度試験 : 定格電圧・定格周波数で無負荷運転を行い、温度上昇が一定になった時の各部の温度上昇値t0及び無負荷損W0を測定する。
(ii) 抵抗損温度試験 : 定格電圧の1/2程度の電圧を一次側に加え、定格周波数で無負荷運転を行い無負荷損Wを測定し、次に定格一次電流になるように電動機に負荷をかけ、その時の各部の温度上昇値tを測定する。
(iii) 定格負荷運転時の各部の温度上昇Tは次の式により算出する。
(b) 推定法2
(i) 鉄損温度試験 : 定格電圧・定格周波数で無負荷運転を行い、その時の各部の温度上昇値t0及び無負荷電流I0を測定する。
(ii) 負荷温度試験 : 定格電圧・定格周波数にて、実負荷法又は等価負荷法にて電動機に負荷をかけ、その時の各部の温度上昇値t1及び電流I1'を測定する。I1'は定格一次電流の70%以上が望ましい。
(iii) 計算式 : 定格負荷にて運転している時の各部の温度上昇値θは次式により算出する。