図2.38は無負荷特性の一例である。
なお、測定回路は拘束試験時と同じであるが、計器を替える必要がある。
〔注意〕
(1) 運転に先立ち、機械的点検を十分にし、異物の混入、ブラシのはずれなどのないこと、潤滑油は規定どおりあることを確める。
(2) 運転に入ったらすぐエンドプレー(軸方向の振れ)を確め、異常音・振動に注意する。
(3) 電源に商用電源を使う場合は電圧の平衡に注意を要する。一般に誘導電動機は電圧の不平衡の程度により無負荷電流の不平衡の程度が大きい。
2・4・7 拘束試験
(1) 拘束試験の方法
この試験は、円線図法によって特性算定を行う場合の、すべり(拘束点)の値を求めるために行う。電動機の軸が動かぬように特殊腕木などで固定し、任意の周囲温度で一次巻線に定格電流又はそれに近い一次電流が流れるような定格周波数の低電圧を加えて、一次電流、印加電圧及び入力を測定する。定格負荷電流に対する拘束電圧(インピーダンス電圧)の値は、440V電動機で70〜100Vである。
図2.39はその測定接続図である。