ここに、
ILT ; 短絡電流を流したときの駆動機の入力電流(A)
ILo ; 短絡電流零のときの駆動機の入力電流(A)
Ra' ; 駆動機の電機子回路抵抗(測定時の温度におけるもの)(Ω)
(補極、補償巻線、直列巻線抵抗を含む)(Ω)
規約効率の算定には、絶縁種類に応じて75℃又は115℃における損失を使うので、損失曲線は75℃又は115℃における抵抗損と測定時の温度における漂遊負荷損をグラフに描く。図2・9はその損失曲線を示す。規約効率に採用する巻線の基準温度は、
絶縁種類A、E、B ; 75℃
絶縁種類F、H ; 115℃
である。
(3) 励磁損(WF及びWBF)
(a) WF(界磁抵抗損)
定格負荷状態における界磁抵抗損は次の式により算出する。
WF=If2RF(W)
ここに、RF ; 基準温度に換算した界磁抵抗(Ω)
If ; 定格界磁電流(A)
(b) WBF(ブラシ電気損)
回転界磁形でブラシを使用したものは、定格界磁電流(If)と、下記のブラシ電圧降下の積からブラシ電気損を算出する。
(i) 炭素ブラシ又は黒鉛ブラシ ; 1リングにつき1.0V
WBF=If×2(W)
(ii) 金属黒鉛ブラシ ; 1リングにつき0.25V
WBF=If×0.5(W)
2・2・6 三相短絡特性試験
三相短絡特性は、発電機の端子で三相短絡を行い、ほぼ定格回転速度における界磁電流に対する短絡電流を求めるものである。接続例を図2.10に示す。
(1) 発電機法
発電機端子を短絡し、他の駆動機で運転しながら、界磁電流に対する短絡電流の値を測定し、グラフにすると図2.4の三相短絡特性曲線が得られる。