この図においてスイッチを閉じれば、電流が流れ電灯は点灯しモータは回転する。
このように、電流を流すためには環状の電流の通路を必要とする。これを電気回路という。スイッチを閉じた状態を電気回路を閉じる(又は閉回路、閉路という。)といい、スイッチを開いた状態を電気回路を開く(又は開路ともいう。)という。
1・10 電気の発生
電気はどのようにして発生するかを分類して考えよう。
(1) ある物体を摩擦によって電荷が発生することは1・3で述べたとおりである。
(2) 電磁誘導作用すなわち磁力線(1・2参照のこと。)と導体との相互作用によって電気が発生する、後述するが発電機の原理である。
(3) 化学作用によって電気が発生する。蓄電池、乾電池等はこの作用を応用したものである。
(4) 熱電現象によって電気が発生する。すなわち二種類の金属接合点に他端と違った温度を与えれば、その他端に起電力が発生して電流が流れる。これをゼーベック効果といい、1821年ドイツのゼーベックが発見し、その後イタリアのノビリがこれを応用して熱電対を作り、温度測定に使い、現在でもパイロメータといい使用されている。