シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、セレン(Se)、テルル(Te)などの元素は半導体である。
不純物をまったく含まない半導体を真性半導体といい、例えば、不純物を含まないけい素やゲルマニウムはこれに属する。これと違って不純物を加えた半導体を不純物半導体といい、不純物の種類によっては電気伝導が主として電子によって行われる場合をN形半導体、また、正のあな(正孔)による場合をP形半導体という。
前記のけい素やゲルマニウムは不純物を加えて用いられる。
真性半導体の電気伝導がなぜ行われるか簡単に説明する。
真性半導体のゲルマニウムの結晶では隣りあったいくつかの原子が、それぞれの外側の軌道上の電子を図1・9に示すように共有して結合した結晶をつくっている。