物体が摩擦等によって電気を帯びることを帯電といい、帯電した物体は帯電体という。帯電体のもつ電気量を電荷といっている。電荷の大きさを表す単位にクーロン〔単位記号C〕を用いる。
この二つの電荷との間に働く力(静電力ともいう。)には次の性質がある。
「二つの電荷間に働く力Fの大きさは両電荷Q1、Q2の積に比例し、電荷間の距離rの2乗に反比例し、その方向は両電荷を結ぶ直線上にある」
これを電荷に関するクーロンの法則という。
1・4 電子
1・4・1 原子の構成
すべての物質はいくつかの元素の組合せからできているが、元素は、また、さらに原子と呼ぶ最小単位粒子でできている。原子は単独では存在しないが、これらが結びついてできたものを分子といっている。例えば、2個の水素原子(原子記号H)と1個の酸素原子(O)とで水の分子(H2O)が作られるようなものである。分子の中に含まれる原子の数の多少によっていろいろ呼ばれているが、日常高分子という分子は何百、何千という多くの原子からできているものをいう。