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さていざなぎ流の儀礼は、祭文などの文句を延々とつぶやくように、またあるときは高らかに神霊に対して唱えることが中心で、大変地味なものである。その一方、祭壇の飾りは目を見張るものがある。中心になるのはさまざまな御幣である。目口を刻んだ幣、角のある幣、顔が三つある幣、先端がとがった幣、丸みをもった形の幣などさまざまな御幣が山の神の棚や「取り分け」儀礼の法の枕にみられる。広島県の弓神楽でも「切り飾り半祈祷」といって、素晴らしい切り紙による飾りがみられ、その準備をもって半分の仕事をしたぐらいのウェイトがあると考えるが、いざなぎ流においても、祭りを行なう家へ行って、必要な御幣を切り、供え物をするのに、おおよそ半日を費やす。

 

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4]大荒神の幣。

するどくとがった三本の先端が交差している。

この交差型の幣は高位の神に多い(小松為繁太夫作)

 

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5]水神・水神和合・山の神幣(中尾貞義太夫作 97・1・20物部村別府)

 

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6]神木の幣(中山義弘太夫作)

 

 

 

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