表3は、研修第1週目に行われる講義内容で、医師、看護婦、薬剤師、栄養士、ソーシャルワーカー、チャプレン、ボランティアコーディネーターなど、ケアに参与する各専門職が、それぞれ1時間の講義をすることになっている。
結果
1. 研修期間に関して
研修期間についての意見を期間別にみてみると以下の通りである。
1]6ヵ月コース <a. 適切 1名 b. どちらともいえない 0名 c. 不適切 0名>
・つらいこと、うれしいこと両面を体験し、スタッフのサポートを受けながら、学びを深める時間がもてた。
2]2ヵ月コース <a. 適切 0名 b. どちらともいえない 2名 c. 不適切 0名>
・ホスピスの実際を体験し、知るには適切であり、基本を学ぶことはできたが、体験を通して学習を深めるには不足のようにも思える。
3]4週間コース <a. 適切 4名 b. どちらともいえない 0名 c. 不適切 0名>
・大まかな流れは把握することができた。
・研究目的の期間としては適切だが具体的な事柄を知るには2〜3ヵ月あるいは6ヵ月くらい必要か。
・研修生としてではなく、スタッフの一員として働くことで理解できるのではないだろうか。
4]2週間コース <a. 適切 1名 b. どちらともいえない 1名 c. 不適切 0名>
・研修目的を達成するには十分な時間であったが、細かい部分まで学ぶことは難しい。
このように、各期間においてそれなりの研修目的は達成しているが、プライマリーナースの役割や心理社会的問題への対応など、学びを深めるためには、3ヵ月から6ヵ月程度は必要という意見が多かった。
2. 内容に関して
プログラムの内容に関する意見をみてみると以下の通りである。
a. 大変よい 4名
・希望に合わせたプログラムを組み込んでもらえた。
・医師やナースだけでなくコメディカルスタッフの講義も受けることができ、チームケアの実際を垣間見ることができた。
・研修担当ナースがついてくれたことにより、研修を充実したものにできたのではないか。
b. よい 4名
・チームのメンバーとして担当患者を与えられ、責任を持って関われたことはよかった。
・全体を通して相談できる指導者がいるとよかった
(研修担当者制導入前)。
・看護の実践に関して具体的な目標を持って関わればよかった。
c. まあまあ 1名
・症例検討会や勉強会にも自然に参加できてよかった。
・自分の経験が浅く、研修は時期尚早であったのではないかとも思う。
・患者や家族と看護スタッフが関わっている現場に立ち会い、さまざまなアプローチ法を見たかった
(消極的な研修態度を反省)。
d. 不十分 0名
このように全体的によい評価をし、特に個人の希望を取り入れたこと、コメディカルスタッフの講義、研修担当者制の導入などが評価されている。