はじめに
私は長らく訪問看護婦として仕事をしてきましたが、いまでも初めてのお宅に伺うときには、スムーズに受け入れてもらえるだろうかなどある種の緊張感をおぼえます。
私たちは専門職者として、そのご家族のうちのどなたかに必要とされるサービスを提供するために伺います。
訪問にあたっては、前もってどういう目的で訪問するかについては打ち合わせはされていますが、それぞれの方の生活している場に伺って仕事をするので、その場の状況をよく見極めて、ある程度は臨機応変に対応することも必要です。
まず、対象者やご家族の考えをよく聞いて、お互いに納得しあってから、契約事項に沿って仕事を進めていくようにします。訪問したときの状況をみて、時間内に約束した仕事が終わりそうもない場合は、あらかじめ優先順位を話し合ってとりかかるようにしましょう。
仕事の順番は対象者がどうしたいと思っているかを尊重し、私たちの価値観を押しつけることのないようにします。