(4) 民間事業者の選定
1]民間事業者募集の経過
平成11年8月末から公募手続を開始し、8社から応募申し込みを受け、このうち4社から事業提案を受けた。
2]審査の経過
審査委員会は平成11年11月上旬に2回に分けて実施した。
審査議論は、事業の基本コンセプト、施設計画、事業計画、及び地元への貢献という4つの視点に基づいて行った。
市有地を貸与し民間の自由な発想とノウハウにより事業を展開していただく新しい試みであることから、まず、評価の視点や判断の基準に関する議論を重ねた。
審査議論の重点は大きく以下の3点であった。
ア 地域生活圏を支える生活支援拠点としての商業機能の整備
(ア) 新駅に併せて交通アクセス機能をインフラとして整備するにあたり、期待される交通結節機能を十分に発揮するため、駅前利便施設(飲食、物販、生活サービス等)の充実をはかることが求められる。この利便施設は現況において近隣型の商業施設がほとんど無い地域であることから、周辺居住者の生活を支援する内容の商業施設であることが適切であるとの意見が出された。
(イ) この地域の商業施設は、黒崎副都心(距離約2km)型の商業とできるだけ競合を避け、黒崎商業に不足する機能を補う施設であることが望ましいとの見地から、商業施設の規模、業種、業態について、色々な角度からの議論が行われた。
(ウ) 北九州学術・研究都市の最寄駅としてのサービス機能の必要性にも着目された。
イ 環境共生型のまちづくりにふさわしい温浴施設の適切な配置・整備
皇后崎工場の余熱を活用した温浴施設を中心に、環境共生型のまちづくりにふさわしい市民に親しまれる余熱活用施設がどのように提案されているかが議論となった。
ウ 地域生活者の文化・交流支援への配慮(地域への貢献)
(ア) まず、まちづくりへの貢献として、広場が地域のイベントや祭り等にも活用されやすいものであること、景観や環境、バリアフリー、集中交通の処理、防犯等に配慮がなされていること、地域のイメージアップ効果が高いこと等に重点がおかれ議論された。