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空き缶等処理施設「南部資源リサイクルセンター」の管理運営

1 概要

京都市では、市が分別収集する空き缶、空きびん、ペットボトルについて、その再資源化を図るための中間処理施設として、「横大路学園」及び「南部資源リサイクルセンター」を設置している。家庭から排出される缶、びん及びペットボトルについては、同一の袋に混合して収集していることから、ここでは、その搬入を受けた後、種類ごとに選別、異物除去、プレス加工等を行い、再生施設に搬出するという中間処理作業を担っている。

これらの施設は、京都市が建設し設けた公の施設であるが、知的障害者福祉法に基づいて、「横大路学園」は知的障害者授産施設、「南部資源リサイクルセンター」は知的障害者福祉工場に位置付けており、いずれも同じ社会福祉法人に管理運営を委託している。

受託者である社会福祉法人は、知的障害者をその能力と適性に応じて作業等に従事させている。

2 沿革

京都市では、昭和62年から空き缶の分別収集を開始するに当たり、空き缶の中間処理作業について、18歳以上で雇用されることが困難な者を入所させて、自活に必要な訓練を行うとともに、職業を与えて自活させることを目的とする通所型授産施設「京都市横大路学園」を設置し、管理運営は社会福祉法人に委託した。授産施設であり、入所は福祉事務所からの措置によるものであることから、市は受託者に措置費を支出し施設の運営を委託している。また、有価物の売却による収益は、作業工賃として入所者に配分されている。

続いて平成11年には、分別収集の品目が増加し、その中間処理量の増加に対応するため、横大路学園に隣接して、市民がリサイクル等ごみについて学び体験できる啓発施設をも併設した「京都市南部資源リサイクルセンター」を設置した。

この施設は、知的障害者であって、作業能力はあるものの、対人関係、健康管理等の事由により一般企業に就労できないものを雇用し、生活指導等に配慮した環境のもとで社会的自立を促進することを目的とする福祉工場である。横大路学園と同じ社会福祉法人に管理運営を委託している。福祉工場としての管理運営に必要な経費(施設長ほか施設職員の給与、施設の維持管理費)を市が委託料として支出するほか、資源ごみの選別・資源化業務については、中間処理した缶等の有価物を再生事業者に売却して得た収入は、市に納入するが、その同額を委託料として市が支出することとしており、従業者の給与その他の経費に充てることとなっている。

 

 

 

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