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(ii) 入札者は市場テストされるサービスの一まとまり、もしくは複数のまとまりに入札する場合、かかる一まとまり、もしくは複数のまとまりに分類されたサービスのすべて、もしくはうちのいずれかを提供することを要求されるかもしれない5

 

14.5.7 市場テストに関わる規定の、次の段階は、入札者の選定方法6を取り上げ、これを取り扱う。これを行う方法を提案するなら、以下に詳述されるとおりである。

(a) 事業者は、有望な入札者のリストを集め、以下に挙げる点の双方にもとづき、有望な入札者のリストから、選定する責任を思うものとする。

(i) 財務状態

(ii) 技術および経営に関わる経験と能力(該当する証明書等を考慮に入れて)

(b) 当局は、有力な入札者と選定される者が、合理的に考えて、上記の(b)で言及された、いずれかの基準に相応しないと信じる(もしくは相応すると見なすことができない)場合のに異議を唱える権利を有するものとする。

(c) 当局は、その絶対的裁量において、有力な入札者が禁止された行為7に関わっていたという根拠において、その者の選定を拒否する権利を有するものとする。

(d) 事業者は、選定され損なった有力な入札者から質問された場合、その者に対し、その者が選定されなかった理由の説明を行うものとする。

 

14.5.8 入札の申し込み軒間が終了した後、事業者は最良の入札者を決定しなくてはならない。

以下は、この問題を取り扱うための契約書草稿である。

(a) 事業者は、市場テストされるサービスに関連して従順な入札者のいずれが最良のVFMを意味するか決定するものとする。8

 

5 当局に承認を迫ることの不都合は、それによってこの過程がさらに煩瑣になることである。当局は、かかる承認の必要がない方が望ましいと思うかもしれない。

6 契約はまた、だれであれ、その者がプロジェクト内の人間との縁故の力によってのみ入札者として選定される資格を剥奪される場合、その範囲を定める必要もある。一般に、かかる縁故によって入札者としての資格を剥奪されるべきではない。

7 特定部門にでは、保安上の必要条件の違反もまた、これに含まれるかもしれない。禁止されている行為の定義は、【20.4 賄賂および詐欺を理由とする終了】を参照のこと。

8 従順な入札者のみが、市場テストされるサービスのいくつか、もしくはそのすべてに関連して検討対象とされる場合、当局は、かかるサービスの、その一部については非競争的な価格を支払和ざるを得ないというリスクを負担する。したがって、標準的書式で、当局のただ一人の入札者を指名し、当局の承認を得ることなしに、一括請求を通じてその費用を当局に転嫁する事業者を阻止する権利が定められることもある。実際問題としてかかる唯一の入札のみが受領されるリスクは微々たるものだ(ただし、その逆だという特別のプロジェクト理由がある場合はこのかぎりではない)し、諾事業者による評価が可能なので、事業者にこうした性質の規定を含めることを承させることができる。当事者が、こうした状況下で起こるであろうことを具体的に指定したいと望む場合、この規定はプロジェクトの特殊性にもとづき修正されるべきである。

 

 

 

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