資料:役場照会資料より作成
イ 専門的、第3者機関的な行政組織
宮崎県綾町、宮城県丸森町はどちらも有機農業の推進を主要事業として取り組んでいる。綾町では、条例により認証制度を制度化し、審査機関である有機農業開発センターを農政担当課の1部局として設置し、土壌分析や病害虫の専門家を配置し、認証審査を行っている(図表4-4)。
また、丸森町においても、独立検査官の資格を保有する学識経験者などを擁した第3者的な行政機関「丸森町環境保全型農業認証審査センター」が推進センターとともに有機農業推進のコア組織となっている(図表4-5)。
このように、専門性、第3者的な機能を持つ行政組織がその知識や情報などを活かして積極的に事業を推進している事例が、今後地域で新たな事業を展開するにあたっての行政組織のあり方について、参考になる要素を含んでいる。
中球磨においても、先に述べたとおり、合併により行政組織の人員が豊富になることから、既存職員に専門性を持たせ、あるいは、外部からの人材(例えば農業関係の指導者、専門技術者など)を積極的に登用して、事業を展開するなど、こうした組織づくりの試みも可能ではないかと思われる。